Produce building and house space

熊本の住宅メーカースペースエージェンシーの社長ブログページです

Produce building and house space

BLOG

もっと、いい経営者になろう!

Posted by : April 8, 2011 03:04 PM
Category is 仕事のこと

スペースエージェンシーは平成18年5月に創業してもうすぐ満5年経とうとしてます。「まだ5年か〜・・」という思いと「あっという間だよな」という感覚、どちらも思う今日この頃。
 
そんな自分が、なぜ創業するに至ったか。
 
毎年この季節になると、ふとそんな気持ちになるので初心を思い返してみる意味も込めて今回、その経緯を自分なりに整理しながら綴ってみます。
 
自分はず〜っと一般的な会社員でした。
 
最初の3年間、商業建築(舞台美術部もあり)の会社へ入社。設計者を志して上京したものの何をするにもチンプンカンプンなことばかり。あまりの無力な自分に恥ずかしさと苛立ちを感じ、上司にお願いして現場監督からリ・スタートしたのを昨日のことのように覚えてます。当時は民営化したばかりのJR関連商業施設や飲食チェーン店舗に携わり、苦〜い思いも沢山しましたが本当に貴重な経験させてもらいました。この時に学んだことは「飢えと孤独には勝てない」のと「段取り八分」です。
 
その次の5年間、設計事務所に勤務。主にショッピングセンターの環境デザインから専門店の設計など案件初期から実施図面までとにかく打合せとデカ〜い図面を手で描く日々。とても青焼き(コピー)が上達した時期です。この当時マッキントッシュでグラフィックや建築デザインをすることがある種ステータスでした。カラーコピーも高値の花でとても小規模な事務所で扱える値段じゃなかったです。しかし当時の所長は買いましたよマックを。Ⅱfxって機種で確か単体で180万、パースやCADソフトとか含めて500万くらいだったかな?高価過ぎてカバーを毎日かけてあり(笑)まともに扱えない上に忙しさもあり、ついつい慣れた手描きで日常をすごしていたら段々と埃をかぶっていきました(汗)。さすがに所長が見かねて途中からセミナー教室に通ったり専門コーチにきてもらったりして少しずつ稼働を始めました。そのおかげか今はちょいと偏ったマックユーザーです。そして夜は学校にも通わせてもらったので寝る以外ほとんどはデザイン業務の日々でした。この期間に学んだことは単に手法や技術などだけでなく、どちらかというとモノのスケールやジャンルに関係なく要望に応える考え方やコンセプトづくりなどの影響が大きい気がします。一言で表現するとしたら「デザイン概念」ってところでしょうか。
 
最後は熊本に戻り10年間、やはり商業施設づくりの会社にお世話になりました。入りたての頃は現場管理や設計など技術系業務でしたがクライアントと会う機会が増え、予算に直結した話に関わるようになっていきました。いま思えば店舗系の仕事は「地方」では分業するほどの仕事量が無いため結果的には専門家より「何でも屋」になりやすい傾向があります。そのうち何年か経ち、会社から年間売上設定額(いわゆるノルマ?)を言い渡され営業担当者になっていました。最初、慣れない飛び込みやご紹介づての営業活動を体験していくなかで仕事の楽しさに気づきはじめました。それまでは案件の「途中から」をやってた感がありましたが営業となり情報のスタートラインに立ち、初めて仕事のやりがいを感じました。これまでやって来たことが自分の中でひとつに繋がった気がして本当の意味で「仕事」を楽しいと思ったのはココからでした。そのうち後輩の人たちも入って来て団体戦も体験しました。当時の社長からはお金に対する考え方、上司からは部下への心構えや自分がすべき役割を教わりました。この期間に学んだことは沢山ある中でも「職場づくり」「人の心理」「営業力=生命線」です。
 
以上の三つの会社にお世話になりながら技術と営業スキルを重ねてきました。仕事への理解が深まると同時に、今度はなんとな〜い将来への期待と不安、このままどんなに頑張っても社長にはなれないよね?もっと頑張りたいんですけど!みたいな色んな気持ちが出てきました。自分という商品が世間に出た時に通用するんだろうか?やってみないとわかんない・・・だったらいっちょ、やってみようか!というところに落ち着き、それから周りの理解と賛同もいただき「スペースエージェンシー」をおこしました。
 
つまり、ごくフツー?の会社員の一般的な動機です。
 
自分の体験を元にスタッフによく話すのは、「自分の適性は自分では以外とよく判らない。だったら色んなジャンルの経験を積んでみたら?」と言います。創業時のように今よりもっと少人数であればどんな仕事でも選ばずに何でもやんないとダメですが、いまは営業系・技術系・総務系などに役割を分けています(細分化するともっと色んなジャンルがあります)。もちろん会社としての共通した目標は定めてますから、その中でいろいろチャレンジしてみたほうが絶対にその人の将来のためになると思います。もっと極論を言えば独立して自分の限界を試すのもアリだと思ってます(自分がしたことを人にダメとはいえませんし、要相談で)。
 
そんなこんなで、これまでの5年間を振り返ると一(いち)経営者としてはもっともっと修行に励みたいと思ってます。ただガムシャラにやれば良かった創業時と違っていまは複数の部署でそれぞれスタッフが仕事をしているのを見守りしっかりと支え互いに理解し働きやすい良い環境をつくり、もっともっと社業を発展させねばなりません。今まではアイデアとフットワークで通じたことも通用しない場面に何度も遭遇し正直、カベの連続でした。そのためには己を律し、忍耐と粘りも必要となります。4月から始まった今年度の目標とテーマを皆でクリアし階段をもう一段上がるためにも自分自身、少しでも「いい経営者」になれるよう努力したいと思います。

 

↑このページのトップへ戻る